RSウイルスから早産児を守ろう
「RSウイルス感染症」を知っていますか?
あまり聞き慣れない名前のRSウイルス感染症。
どのような感染症なのか、症状や感染対策を動画でみてみましょう。
RSウイルスから早産児を守ろう
RSウイルスってなに?
毎年流行するかぜなどの感染症ですが、その原因となる数多くのウイルスの中で乳幼児が重症化しやすいもののひとつがRSウイルスです。その感染力は、ほとんどの子どもが2歳までに一度はRSウイルスに感染するといわれているほどです。名前はあまり知られていないけれど、実はとても身近にいて、赤ちゃんの健康をおびやかす存在…それがRSウイルスなのです。
近年では、夏ごろから翌春にかけて流行がみられていました。
最新の流行状況は
こちら
RSウイルスの流行期(全国)
出典
国立感染症研究所:感染症疫学センター.「感染症発生動向調査 速報データ」
(https://www.niid.go.jp/niid/ja/idwr.html) [2022年7月5日確認]
RSウイルスに感染すると
大人がRSウイルスに感染しても、軽い鼻かぜ程度でおさまることがほとんどです。赤ちゃんが感染した場合も、通常は38~39度の発熱や鼻水、せきなど普通のかぜの症状が出て、1~2週間くらいで治ります。
ところが症状が悪化すると、細気管支炎や肺炎を引き起こすこともあります。初めてRSウイルスに感染した乳幼児の20~30%では、下気道まで影響が及ぶ場合があるといわれています1)。
入院が必要となる子どもの大部分は、生後6か月未満の赤ちゃんです。早産児は、早く生まれてきたぶん、ママから受け取る抗体も少なく、また呼吸器の機能が未発達なため、重症化する危険性が高くなります。生まれつき呼吸器に病気をもっている赤ちゃんも、同様に注意が必要です。
呼吸器のしくみとRSウイルス感染症の症状
潜伏期間
上気道炎
- 鼻水
- せき
- のどの痛みや腫れ
- 発熱
など
下気道炎
- 呼吸が浅く、呼吸数が増える
- 呼吸がゼイゼイする
- 鼻で息をするようになる
- 哺乳ができなくなる
出典
-
国立感染症研究所:IDWR. 15(36), 7-9, 2013
(https://www.niid.go.jp/niid/images/idsc/idwr/IDWR2013/idwr2013-36.pdf) [2021年5月25日確認]
RSウイルスを予防しよう
RSウイルスを予防する!
RSウイルスなどの感染症から赤ちゃんを守るには、何よりも予防が肝心1)。RSウイルスは、おもちゃなどに付着してから6時間程度は感染力を保つといわれています。日ごろから外出の後や調理・食事の前、鼻をかんだ後などは石鹸でよく手を洗いましょう。
RSウイルスが流行する季節には、赤ちゃんを人ごみに連れていかない配慮も必要です。RSウイルスは目や鼻、口の粘膜から感染します。
赤ちゃんは手近に置いてあるものを何でも口に入れたがりますから、家庭内にかぜをひいている人がいるときは、アルコールティッシュなどで赤ちゃんの周りのものをこまめに消毒しましょう。
また、かぜをひいている大人は、マスクをつけて唾液や鼻水が飛び散らないように気をつけることも大切です。RSウイルスに感染すると、大人は軽いかぜで済んでも、初めて感染する赤ちゃんは高熱など重い症状が出ます。両親がかぜをひいたら、たとえ軽くても油断せずに、手洗いや消毒を徹底してください。
RSウイルスの予防ワクチンや治療薬は、現在のところありません。
出典
-
厚生労働省:「RSウイルス感染症Q&A (平成26年12月26日)」
(https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/rs_qa.html) [2021年5月25日確認]
RSウイルス感染チェック
以下の項目にひとつでも当てはまったら、早めに医療機関を受診しましょう。
近くの病医院を探す
RSウイルス感染チェックシート
38度以上の熱がある
呼吸が浅く、呼吸数が1分間に60回近くになる
ゼイゼイするせきが続く
たんが詰まる
発症後、数時間で急激にぐったりする
保護者の皆さまにご活用いただける
機能を
ご用意しています。
- 通院リマインダー機能
- RSウィルスや早産に関する情報をお届け
- 本サイトの各種コンテンツに簡単アクセス